2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
「六本木クロッシング2022往来オーライ!」展(森美術館) 「青木千絵個展 沈静なる身体」展(ギャラリーSOKYO ATSUMI) 青木千絵の彫刻は微動している。うなだれ、もつれ合い、倒れかかっている人型の彫刻は、重力に耐えきれず、平衡感覚を失いながら、少し…
青山誠『ウソみたいだけど本当にあった歴史雑学』(彩図社、2021) 旅先の本屋でつい買って、移動中にさらりと読んでしまった。雑学の宝庫、それは歴史。知らないこと、思い違いをしていたことはたくさんあるものだ。202のトリビアが扱われ、配分(日本史、…
トム・ヴァン・ドゥーレン『絶滅へむかう鳥たち――絡まり合う生命と喪失の物語』(西尾義人訳、青土社、2023) 絶滅とはいかなる事態か。本書は「絶滅のなだらかな縁」にいる鳥たち――ミッドウェー島のアホウドリ、インドのハゲワシ、シドニー湾のコガタペンギ…
中沢啓治『わたしの遺書』(朝日学生新聞社、2012) 爆心地からわずか1.3キロのところで6歳児が被爆した。倒れたコンクリート塀と街路樹の狭い隙間に守られて潰されずにすんだ。父、姉、弟が死に、やはり奇跡的に無傷だった臨月の母はショックで路上で妹を出…